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2012年8月 8日 (水)

本:デザインの仕事机から

田中一光の書いた本。父親が、読んでみろと言うので、読んでみた。
改めて、田中一光の仕事がどのような物で、どのような物を残したのかと見てみると、当時のデザイナーの中ではずば抜けたセンスを持っていた人だと思う。セゾングループの広告やデザインにしても、今でも全く古さを感じないし、それでおいて、セゾングループと言う、1企業を広告だけで、ものすごい高みに押し上げた気がする。無印良品もそう。今でも、無印良品は、この人のデザインと、イメージを保ったままでいるせいもあって、何かとても品のある企業に感じる。
父親が、若い頃、デザイナーになろうと思って勉強していたが、田中一光のポスターを見て諦めたと話をしてくれた、そのポスターのデザインを見ても、とにかくこの発想力は、凄いの一言でしょう。写楽の浮世絵を現代的にデフォルメしたポスターにしても、当時してしまうのは御見事。
なんだろう、人間の発想力は絶対に偏ってしまうと思う。写真なら写真。書体なら書体。そして、自分の好きな方向に偏っていくと思うけど、この田中一光って言う人は、あらゆる素材を自由に素材としてあつかっているのが天才なんでしょう。
この本の中くらいから、美術の事、現代のデザインの事などが書かれているけど、とても納得できる事を書いている。そして、その着眼点は、自分が納得できると思う事ばかり。
最後の章は、自分が係ったデザイナーについて書かれているんだけど、何か遺書のように感じてしまって、泣けてきてしまう。これから日本を背負っていくデザイナーに頼むよって言ってるような感じがする。

この本を読んでいると、これからの日本のデザインを心配する気持ちと、これからのデザインは、次の世代がちゃんと背負ってくれると言う、田中一光と言う人の人間の暖かみを感じる。この先、これだけ凄いデザイナーが現れるのだろうか・・・。

そして、今私たちの「日本」と言う国をデザインした田中一光と言う巨人に感謝したいと思った。

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