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2010年11月 3日 (水)

本:白洲正子自伝

だいぶ前に、父が買ってきて、読んでみろと言われていた本。もらってすぐに読み始めたが、途中になっていたので、最初から読んでみた。
白洲正子は過去を振り返るのが嫌いといいながら、祖父のことから現在まで、とてもうまい文章で書き上げている。まず正子の樺山家が、示顕流を軸に祖父の話から始まる。この示顕流の話の中ででてくる津本陽の「薩南示顕流」と言う本を読んでいたせいもあって、入り易かった。示顕流の話をしてくれたお陰で薩摩人の気質と言うのがよくわかる。祖父の資紀氏と言う人が、幕末から明治大正にかけてものすごい活躍された方で、実話なのって思ってしまうくらい。本にも書いてあるけど、家には黒田清輝の現在、たしか重文になってる「湖畔」が飾られていて、別荘には昭和天皇がこられたと言うのだから。当時の、昭和天皇と個人で交遊されていた事自体すごい。樺山家ではこうゆう事が、ごく日常であった事がこの小説を通してよくわかる。他にも、松方幸次郎から小林秀雄、秩父宮妃殿・・・とあまりにも凄くて・・・。
この小説で「美しい花がある、花の美しさというものはない」と言う文章にとても惹かれた。なんとなくだけどわかる気がする。美しいと言うものは、考える事ではなく感じる事なんでしょう。

読んでいて、ここまではっきり言ってしまってもいいのかな?と思うよな事も書いているけど、全く嫌みがない。あまりにも切りまくるんで、読んでいて気持ちがいい。それでおいて、とても読みやすい。

この本を読んでいて、能や歌舞伎についての知識があまりにない事に愕然とした。こうゆう事のいろはでも知っていたら、この本がもっと面白く読んだと思う。自分の知識のなさに愕然とした。残念な事に、白洲次郎についての記述はあまり多くないので、白洲次郎について読もうと思う人は、期待しないほうがいいです。

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