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2008年5月30日 (金)

私の男

私の男
桜庭一樹
文藝春秋
ISBN-10: 4163264302
ISBN-13: 978-4163264301

直木賞をっとったと言う事で、桜庭 一樹の本は初めて読んでみました。先日の情熱大陸で桜庭一樹だったので、尚更読んでみたくなったんですけど、そんなにぐろい話なのかと思った。
この本は映画の花の結婚式からだんだん過去にさかのぼって行く話。この奇妙な2人が、どのような過去があったのかを少しずつわかっていくように話がさかのぼって行く。各章ごと、花だったり淳悟だったり花の婚約者の視点だったり小町の視点だったりと、とても計算されて書いている。角田光代も、情熱大陸のポッドキャストで同じような手法で物語を書いている。
推理小説のようなちょっと変わった恋愛話のような、なんか不思議な本。結局、読者が1番知りたかった事は最後の最後まではっきりさせず、それを知りたくなって読み進んでしまう。しかし、近親相姦と言う事もあってか、この2人に対して共感できないのが残念。最後の章あたりは淳悟もちょっと人間らしいんで、もう細かいエピソードなんか入れてくれると感情移入もできたかも知れない。けど、このへん作者の意図でこう淡々としていたのかもと思う。ものすごく丁寧に計算されて書いてあるのはわかるんですけど、1つ1つの描写などが細かすぎて読んでいてちょっと疲れたかな。
なさそうでありそうな近親相姦を現実にあった奥尻の地震や拓銀の破綻などを交えて描かれているので、現実を非現実のような感じもしてしまう。この小説で、1番印象に残ってるのはやはり津波が襲ってきた時に、花の父親が叫んだ言葉。ここに凄い深い意味があるような気がした。

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